酒田雛街道 おまけ編

先週末、行ってきた酒田の旅


前回、載せきれなかった写真です



酒田駅

昔、駅前にあったのはおしんの看板だったと思います



北前船の船乗りたちが
海の様子を見ていたという日和山
日和山公園には木造六角灯台が現存しています
米の保管倉庫だった山居倉庫
当時の米の運搬は船や馬車でした



本間美術館の敷地にあった消火栓

レトロな感じが良い雰囲気です



本間家旧本邸の向かい
お店(おたな)の女性トイレの入り口


海風の吹く酒田では
火事では火の回りが早く甚大な被害になるといいます

本間家の消防ポンプ



酒田獅子(銀山獅子)は郷土玩具として200年前から作られ
魔除けとしても珍重されていました
1976年(昭和51年)の酒田大火では
市中心部の商業区域22.5ヘクタールが消失し
1774棟が灰になりました
1979年(昭和54年)、復興
復興記念のこの年に復興のシンボルとして大獅子が誕生し
今では家族が増え、16になりました
市内各所で大獅子一家を見ることができます



酒田あいおい工藤美術館
こじんまりとした建物に
所狭しと人形が展示されていています
その数はかなりのもの
これだけ飾るのは大変だろうなと思って奥さんに聞いたら
準備が激務で館長さんは体調を崩したとのこと

毛氈は紅を使ってあるものもあります


こちらの傘福は二段式
てっぺんにフサフサも付いています



北前船の拠点として栄えた酒田
日和山には常夜灯と方角石が置かれました
諸国の船主たちは安全と無事を祈り
鳥居を寄進したり、船絵馬を奉納しました
日和山近くにはいくつかの神社があります

狛犬のお尻の上がり具合がキュート



山居倉庫にて

本間家三代目当主三丘が京都の人形師に作らせた山車
1609年から休むことなく続く『山王祭』は
酒田大火復興記念年の昭和54からは『酒田祭』に名前を変え
祭期間中は多くの山車が練り歩きます


こんなサイズのものもかわいらしい



山王くらぶ
入り口にはピンと立った耳の獅子がお出迎え


ガラス戸が風情のある喫茶室

坪庭を眺めながらいかがですか?


日本三大つるし飾りのひとつ
酒田の傘福

山王くらぶのパンフレットから
見えている飾りの意味を紹介します
【まり】円満に美しく、何事も丸く収まるように
【おくるみ人形】可愛い子がすくすく育つように
【七宝まり】何事も円満でありますように
【鯛】おめでたい
【うさぎ】うさぎの赤い目は呪力があるとされ神の使いといわれている、家内安全
【せみ】長期間、地中で我慢し成長することから我慢強い子に育つように
【唐辛子】可愛い娘に虫がつかないように
【桃の実】邪気・悪霊を退治し延命長寿の意味
【米俵】五穀豊穣
【貝合わせ袋】夫婦円満、縁結び、恋愛成就
【打ち出の小槌】欲しい物が思いのままになる道具
【三番臾】能でお祝いにつきもの。子供が舞うことで病気にならない
【宝袋】お金に不自由しませんように
【瓢箪】魔除け、厄除け、無病息災。末広がりの形から縁起物。商売繁盛の象徴
【さるっこ】災い・厄・病気が去る
【三角】貴重な物を入れた形


一針一針に心を込めて
子供の成長、家族の幸せを願い
また、商売繁盛や宝に恵まれますように…


想いを込めた飾りは
今でも受け継がれています

酒田雛街道

17(金)、友達と一泊で山形県酒田市へ行ってきました
〝酒田雛街道〟の旅


お互い、午前は仕事
午後からの出発で酒田に着いたのは七時を回っていました


宿は去年のGWにも利用したこけしが沢山の旅館


素泊まりプランだったので夕食は外にでも出ようかとも思っていましたが
結局、宿のお食事処で

単品メニューに+¥440で定食にできるそうなので
私はタラのフリッターを定食にしてもらいました
友達はタラちり鍋
それに赤魚の開き、やりいかの炙り焼きを頼み
二人で食べました
赤魚はびっくりの大きさ
やりいかも甘く
湊町は魚が美味しいです

デザートまで付いてきました
柑橘の一切れは友達にあげました
最初は2切れでした


食後は
山居倉庫のライトアップへ

手前は屋形船の屋根です
水面に映るライトアップの灯りがなんともきれいでした


一日目はこれで終わり
翌日は丸一日観光です


日本海に面し、最上川河口に開かれた湊町、酒田
かつては北前船の寄港地として繁栄した街で
酒田の旧家に残る贅を尽くしたお雛様は
江戸や大阪、京都からの積み荷と共に運ばれてきました
春の訪れを感じながらお雛様を見に巡ります



翌日
朝は漁港近くに朝食を食べに行きました

市場もあり作業車も往来
ちょこっと見物させてもらいながら
海まで


鮮魚センターの食事処は7:00~

ここからは飛島行のフェリーも出ています
日本海とフェリーを見ながら

づけ丼定食 ¥700
どんがら汁もかなりのボリューム
友達も大感激で食べてくれました


食後はその先の日和山公園へ
北前船の船乗りたちが出向前に
酒田港や最上川河口を見た場所

この日は曇り空で海と空の境界があいまい


当時の千石船の1/2スケールの再現
帆が張られていなくて残念でした


酒田の人は
「こんにちは~」とよく声をかけてくれました
「この先もいいわよ~」と言われ

神社まで足を延ばしました
ここまで見て一旦、宿に戻りました
9時からは観光自転車が借りれます


天気が良ければ
日中は観光自転車で回ろうと予定していました
自転車貸出時間は 9:00~
チェックアウトは ~11:00
市内の何か所かで自転車を貸し出していて
泊った宿にもありました
二時間弱、自転車で観光しました


朝の山居倉庫

米の集積と保存が目的の建物で
去年までは現役の農業倉庫として使われていました
今はもう使われていないと
朝、日和山公園で走っていた地元の人から聞きました


裏から見ると黒塀です

ケヤキ並木と黒塀の風景、いいですよね
かつてJR東日本、大人の休日倶楽部で
吉永小百合さんが佇んでいた場所です


倉の一部は資料館、物産館として開放されています
ここでは加藤家のお雛様を見ました



本間家旧本邸
豪商の館
ここは撮影NGなので写真無し

道を挟んで向かいには
かつて商売をしていたお店(おたな)

お店は撮影OK

こんなミニチュアな飾りも和みますね


ここまでで宿に戻りチェックアウト
宿を出て駅へと向かいます
駅へ向かうのはコインロッカーに大物荷物を入れたいため
バスはありますがチェックアウトに丁度よい便がなく徒歩


でも
向かう道すがら寄れるところを観光
ピンクの上り旗が目印です


酒田市立資料館
撮影は許可が必要だったので写真無し
おひなさまクイズに答えるとポストカードがいただけるというので挑戦


次に
酒田あいおい工藤美術館


ここはボリュームのある展示数でした
数を見たい人にはオススメ



そして
いろんな時代のものが
間近で見ることができるのです

傘福
優しい色合いに心が和みましたが退色しただけなのか?
時間があればじっくり見たり聞いたりしたかったです


駅のコインロッカーに荷物を預け
駅前で自転車を借り


遅めのお昼は天とじ丼 ¥800

食後に
おかみさんがヨモギ餅とアイスコーヒーをサービスしてくれました


さあ
これから相馬樓

江戸時代から
『相馬屋』として酒田を代表する料亭でした
今は『相馬樓』として舞娘踊りとお食事が楽しめます
竹久夢二美術館も併設



館内のどれもこれもが
異空間に連れて行ってくれます


こちらのお雛様も素敵でしたが


何よりも素敵だったのは舞妓さん達
演舞中は撮影禁止ですが
演舞終了後は一緒に記念撮影ができます


演舞直後

各々、舞妓さんを撮影


この後
順番で舞妓さんと一緒に記念撮影


入室してきた時から
オーラが眩しくて釘付けです
きれいで艶やかでただただ見惚れていました



山王くらぶ

明治28年建築の
酒田を代表する料亭でした
今は国の登録有形文化財となっています
二階は襖間仕切りを外すと106畳の大広間になります

圧巻の傘福
傘の先に幕をめぐらし飾りが下がっています
昔は食べるものも乏しく栄養状態がよくありませんでした
生まれてきた子供がどうか無事に成長してほしい、
家族が健康でありますようにと
願いを込め、飾りにし、神社仏閣に奉納されていました
また、酒田は商人の街でもあったため
宝袋、鍵、軍配、小槌などの飾りが吊るされた宝づくしの傘福でもあります



休憩なしで観光し
一息つきたいと

日和山小幡楼へ
右側はベーカリーカフェで
日本海を眺めながらお茶ができます
左側の建物は今は新しくなってしまいましたが
旧建物は映画『おくりびと』のロケ地


ここは日和山公園のすぐそばで
朝は海側から公園に来ましたが
このときは市街地から来ました
朝、マラソンしていた人が
「修復するのは仕方がないけれど
ガラスがサッシになったり
壁やドアも全て新しくするやり方ってどうなのかな
昔の趣がなくなってしまって…」と言っていました
地元の人の言葉だけに
とても残念な状況に思え
歴史を守る、建物を維持することの意味を考えさせられました
昔から見てきたものが変わってしまうのは寂しいことですね


旅の最後は
本間美術館
ここは駅から近いので一番最後の観光に設定していました


しかし、着いたのが4:20
なんと4:30閉館
入った時には袋戸が閉められている最中で
自慢のお庭も中からは見れず
見学も猛スピードで


急いで撮ったお庭の一枚


各所の見学は5時頃終わる予定でいましたが
4時半過ぎには見学終了


時間が余ったのですぐ近くの八雲神社へ

最後にハプニングもありましたが
無事に旅が終えられそうなので
感謝を伝えてお詣り


お御籤は二人とも末吉


ここで観光自体は終わりました



酒田から乗る電車は18時過ぎ
帰りは乗り継ぎの関係で途中から各駅停車
家に着くのは23時近く
途中でお腹が空いてしまうはず


帰りは酒田のラーメンを食べてから

酒田もラーメンの有名所
名店の中から選んだのは
駅に近く通し営業の『雲の糸』
帰りの電車用にパンを買ってあったので
半ラーメンで
半ラーメンはチャーシュー1枚ですが
肉が食べられない体質の友達のチャーシューは
私の方にトッピング


この後
自転車を返し


駅の中でお土産を買い


酒田とはお別れ


酒田はとにかく寒く体が冷え
何度もトイレに行くほどでしたが
充実した旅で良い思い出になりました

町家のお人形さま巡り おまけ編

先週土曜、城下町村上へ
お人形様巡りに行ってきました
沢山のお人形様は既に記事にしましたが
掲載しきれなかった写真です


私は城下町や古い町並みが好きです

こんな建物は素敵だなと思います


和菓子屋さん

お菓子を入れてあるガラスのケース
壁に飾られてある型の数々


お醤油屋さん


酒屋さんではパピプペンギンの缶に興奮してしまいました


かつての鍛冶屋さんは資料館になっていました

このお店は昔は刀を作っていたそうですが
時代の流れと共に
作るものが変わり
特注のものを多く作っていたそうです
このお店の一帯は〝鍛冶屋〟の地名
かつては鍛冶職人が沢山いた地です


雛人形は沢山見ましたが
そればかりではなく土人形も飾る習慣があったそうです

桃から生まれた桃太郎さん


『きっかわ』さんの土人形


古今雛は大きさがあります

お相撲をとっている人形も可愛い


黒塀の街並み

信用金庫も城下町風


個人のお宅だと思いますが

塀が凝っていました
鮭と鱗


ボーンチャイナ


重要文化財の旧宅にあった甲冑
愛知の人が寄贈したそうです


村上のお人形さま巡りは3度目でしたが
何度見ても良いです
初夏には庭園巡り、秋には屏風巡りも開催しています
村上には計6度訪れています
静かな城下町の雰囲気が好きで住みたい街のひとつです